「ブラッシングで髪がひっかかる」「毛先のまとまりが悪い」などのお悩みを抱えている人は、髪の毛先が枝毛になっていませんか?
なめらかな手触りと、まとまりの良いヘアスタイルを目指したいなら、枝毛のケアは欠かせません。
そこでこの記事では、美容師監修のもと、気になる枝毛の原因や効果的なケア方法を紹介します。
この記事の監修者
スタイリスト・鴨林 優
約10年青山や自由が丘エリアでトップクリエイターとして腕を振るう。こだわりある空間や製品作りに力を入れるため2011年に独立し『Regolith Jiyugaoka』をオープン。輪郭や骨格、髪質から似合わせるオーダーメイドスタイルに定評。ファッション誌やヘアカタログ、メーカーの講師としても活躍。
枝毛の原因と予防法
「枝毛」とは、髪の毛先が途中から避けてしまっている状態のことです。枝毛は髪がダメージを受けて、表面を覆っているキューティクルが剥がれることで生じます。
髪のダメージ原因はさまざまなものがありますが、ここでは枝毛になりやすい5つのダメージ原因を解説します。
原因①アイロンやドライヤーによる熱ダメージ
ドライヤーやアイロンを使用していると、髪に100℃以上の熱がかかる場合があります。髪は熱を加えた状態ではやわらかくなるため、加熱しながら引っ張るアイロンやドライヤーでのブローをやりすぎると、表面のキューティクルが剥がれてしまうのです。
また100℃以上の加熱を繰り返すと、髪の内部のタンパク質が変性してしまい、髪が空洞化(ダメージホール化)して傷んでしまいます。
枝毛を防ぐためには、アイロンやドライヤーを使用する際、次の点に注意しましょう。
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アイロンの設定温度は160℃以下にする
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アイロンでのスタイリングは手早く短時間で行う
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ドライヤーの送風口は髪から20cm程度離す
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同じ個所に長時間ドライヤーの温風を当てない
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アイロンやブローの際に髪を強く引っ張らない
原因②自然乾燥によるダメージ
髪が濡れている状態だと、表面のキューティクルが開いています。そのまま自然乾燥させてしまうと、キューティクルの隙間から髪のうるおいやタンパク質が流出しやすくなり、髪がダメージを受けて枝毛になってしまいます。
また髪が濡れたまま強くタオルでこすったり、そのまま寝たりすると、摩擦によって髪表面のキューティクルが剥がれることもあるのです。
枝毛を防ぐためには、お風呂上りにはタオルドライで十分に水分を取り除き、ドライヤーでしっかり乾かしましょう。
タオルドライをする際は、髪をこすらず丁寧に水気を取ることが大切です。まずはタオルで髪全体を包み込み、両手で押さえるようにして水気をタオルに吸収させます。その後、髪の中間~毛先をタオルで挟むようにして押さえて水気を取り除きましょう。
原因③摩擦によるダメージ
乱暴なブラッシングや、ゴシゴシこするようなタオルドライによっても、髪のキューティクルは傷つきやすくなります。髪が絡まるからといって、無理にブラッシングをしていると、さらに枝毛が増えて髪がからまるという悪循環にも……。
枝毛を防ぐためには、丁寧なブラッシングや適切なタオルドライで、髪をいたわりましょう。
濡れた髪をブラッシングする際は、目の粗い濡れ髪用のブラシを使用します。またブラシは目の粗いものと細かいものの2種類を用意し、目の粗いタイプで絡まりを直し、目の細かいタイプで全体を整えましょう。
原因④パーマやカラーによる薬剤ダメージ
パーマやカラーは薬剤を使用するため、どうしても繰り返し行っていると髪が傷んでしまいます。とくに髪の色を抜くブリーチやくせ毛をストレートにする縮毛矯正は、薬剤の影響も強く髪への負担も大きくなりがちです。
枝毛を防ぐためには、強い薬剤を使用した施術は2ヶ月以上期間をあける、など適切な頻度を意識することが大切です。パーマやカラー、ブリーチ、縮毛矯正の適切な頻度は、髪質やダメージの状態によっても異なります。枝毛が気になる人は、サロンのスタッフに相談しながら、髪に負担のかかりにくい頻度で行いましょう。
原因⑤紫外線によるダメージ
髪も肌と同じように、紫外線によって日焼けしてしまいます。紫外線を浴びると、髪表面のキューティクルを構成しているタンパク質が変性して、髪の内部に空洞(ダメージホール)が発生するのです。さらに髪は紫外線を吸収するため、毛髪を構成しているタンパク質もダメージを受けます。
紫外線による髪のダメージや枝毛を防ぐためには、髪用の日焼け止めスプレーや日傘、帽子を活用して積極的なUV対策を行うことが大切です。
効果的な枝毛のケア方法
枝毛の原因は複数ありますが、健やかな美髪をキープしたい人は、毎日のヘアヘアにもこだわってみましょう。
ここからは、効果的な枝毛ケアのポイントを3つ紹介します。
枝毛ケア①髪にやさしいシャンプーを使う
洗浄力の高すぎるシャンプーを使っていたり、髪や頭皮をゴシゴシこするように洗っていたりすると、髪に負担がかかりダメージが進行して枝毛ができやすくなります。
枝毛が気になる人には、やさしい洗浄力で汚れを落としながら、髪や頭皮に必要なうるおいを残して洗いあげる「アミノ酸系シャンプー」の使用がおすすめです。
アミノ酸系シャンプーは、肌の保湿成分や髪の構成成分でもあるアミノ酸をベースにした洗浄成分(アミノ酸系洗浄成分)を使用しており、マイルドな洗浄力が特徴です。また洗い上がりもしっとりしており、乾燥による髪や頭皮のダメージを予防してくれます。
おすすめアイテム「レゴリス シャンプー+」
髪と頭皮のうるおいを残して、やさしく洗い上げるアミノ酸系シャンプー「レゴリス シャンプー+」は、サロンクオリティで開発されたシャンプーです。アミノ酸系洗浄成分であるラウロイルメチルアラニンNaやラウロイルアスパラギン酸Naを使用しており、豊かな泡立ちと、きしみのないなめらかな洗い上がりが特徴です。
カンゾウ根エキスやニンニク根エキス、ローマカミツレ花エキスなどの10種の植物エキスが配合されているので、シャンプーしながら健やかな頭皮に導くスカルプケアの効果も期待できます。
枝毛ケア②トリートメントでダメージケア
枝毛の根本的な原因は、髪のダメージです。毎日のヘアケアにトリートメントを取り入れて、丁寧なダメージケアを心がけましょう。
シャンプーの後は、ダメージ補修成分が配合された洗い流しトリートメントを使用します。ダメージレベルが高い人は、週に2~3回程度を目安に、髪の内部ダメージを補修しながら髪表面をコーティングするヘアマスクを使用するのもおすすめです。
また毎日のスタイリングの前には、洗い流さないトリートメントや、髪にうるおいを与えてキューティクルをコーティングするヘアオイルを使用してみましょう。
おすすめアイテム「トリートメントアルガ」
アルガンオイルやヘマチン、9つの植物エキスが配合された弱酸性のヘアトリートメント。シャンプー後に髪になじませてから洗い流すインバスタイプです。
パサつきやすい毛先もしっとりまとまり、つややかな髪に仕上がります。
おすすめアイテム「Uエッセンス」
セラミドや油脂コラーゲン、5種類のオーガニック認証オイルが配合された洗い流さないトリートメント。シャンプー後にタオルドライをした髪になじませてから、ドライヤーで乾かすと、ダメージの気にならないなめらかな指通りの髪に仕上がります。
おすすめアイテム「Uマルチオイル」
5種類のオーガニック認証オイルや天然由来オイル、シアバターが配合されたヘアオイル。99%天然成分で作られており、髪はもちろん、手指やボディの保湿ケアにも使えます。
枝毛が気になる毛先もしっとりまとめて、つややかな仕上がりに。
枝毛ケア③定期的にサロンで毛先をカット
一度枝毛になってしまった毛先は、残念ながらもとには戻りません。そのまま放置していると、毛先がさらに裂けて枝毛が進行してしまうため、定期的にサロンで毛先をカットすることも大切です。サロンでは髪全体の長さやスタイルを大きく変えずに、傷んでしまった毛先だけをカットすることもできます。
定期的にサロンに通って、枝毛になりやすい毛先を整えながら、理想のヘアスタイルをキープしましょう。
まとめ
枝毛とは、髪表面を覆うキューティクルがダメージを受けて、毛先が避けてしまった状態のことを指します。枝毛の原因には、熱ダメージや摩擦ダメージ、薬剤ダメージ、紫外線ダメージなどさまざまなものがあげられますが、適切なケアをしていれば枝毛を防ぐことができます。
ぜひこの記事を参考に、枝毛の気にならない美髪を目指して、日々のヘアケアに取り組んでみましょう。
この記事を書いた人
ライター:ナオ
化粧品メーカーで10年以上、スキンケアやヘアケア、メイクアイテムの企画や開発を担当していた美容ライター。日本化粧品検定1級の資格を保有。