前髪がべたつく原因は?プロが教える対策法や正しいシャンプーのやり方をご紹介

スタイリングの要にもなる前髪の印象。しかし「せっかくセットしても、午後には前髪がべたついてしまう」「前髪がべたついているから、おしゃれに見えない!」といったお悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか?

前髪のべたつきを解消するためには、毎日のシャンプーの見直しと、ふんわりきれいに前髪をセットするスタイリングのコツを知ることが大切です。

そこでこの記事では、美容師監修のもと、前髪がべたつく原因や効果的な対処法、簡単にできる前髪のスタイリング方法などを紹介します。

前髪をふんわりセットして、1日中理想のスタイルをキープしたい人は、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の監修者

スタイリスト・鴨林 優

約10年青山や自由が丘エリアでトップクリエイターとして腕を振るう。こだわりある空間や製品作りに力を入れるため2011年に独立し『Regolith Jiyugaoka』をオープン。輪郭や骨格、髪質から似合わせるオーダーメイドスタイルに定評。ファッション誌やヘアカタログ、メーカーの講師としても活躍。

前髪がべたつく原因を徹底解説

そもそもどうして前髪がべたついてしまうのでしょうか?

実は前髪がべたつく原因は複数あり、人によっても異なります。まずは前髪がべたつく主な原因をチェックして、自分が当てはまるものを確認してみましょう。

原因①汗や皮脂

頭皮は体の中でも最も皮脂腺(皮脂を分泌する器官)の数が多く、また汗腺(汗を分泌する器官)の数は手のひら、足の裏に次いで3番目に多いため、べたつきやすい場所といえます。

さらに頭皮は髪に覆われているため湿気がこもりやすく、時間の経過とともに皮脂や汗で髪が濡れたようになってしまう人もいます。とくに前髪は、頭髪のほかの部分に比べても毛量が少なく、汗皮脂による濡れ感が目立ちやすいことも影響しているでしょう。

また乾燥肌タイプの人でも、皮脂によって前髪がべたついてしまう場合があります。頭皮の水分が失われて乾燥が進んでしまうと、水分の代わりに油分を補おうと皮脂が過剰に分泌される場合があります。つまり頭皮の水分と油分のバランスを、適切に保つことが大切なのです。

原因②髪や頭皮の汚れ

シャンプーが不十分で、髪や頭皮に過剰な汗や皮脂、スタイリング剤が残っている場合も前髪がべたつく原因になります。とくに夜シャンプーをしても、朝には前髪がべたべたしている場合は、汚れが残っている可能性が高いでしょう。

頭皮や髪の状態に合わせたシャンプーを選び、適切な方法でシャンプーをすることがポイントです。

原因③マスクや帽子による蒸れ

マスクが手放せない生活になり「前髪がべたつきやすくなった」と感じる人は、マスクによる蒸れが原因の可能性もあります。また帽子をかぶっていると頭皮が蒸れやすく、湿気がこもって前髪がべたついてしまうことも少なくありません。

マスク生活が続いても、理想の前髪をキープしたい人は、おでこの生え際に皮脂を吸着するフェイスパウダーを付けておくのがおすすめです。また帽子をかぶっていた日は丁寧なシャンプーで、しっかり頭皮と髪を洗浄するのも大切です。

前髪のべたつき対策はシャンプーの見直しから!

前髪のべたつき改善で1番大切なことは、毎日のシャンプーによるケアです。正しい方法でシャンプーができていないと、頭皮や髪に汚れが残ってしまったり、頭皮が乾燥して過剰な皮脂が分泌されたりすることもあります。

そこでここからは、前髪のべたつき解消に適したシャンプーの選び方と、正しいシャンプーのやり方について詳しく解説します。

髪や頭皮に合わせたシャンプー選びのポイント

べたつきが気になるからと言って、洗浄力の強さだけでシャンプーを選んでしまうのは実はNG。洗いすぎによって頭皮が乾燥してしまうと、うるおいを補うために皮脂が過剰に分泌してべたついてしまう場合もあります。

ポイントは頭皮の質や状態に合わせたシャンプーを選ぶことです。

 

頭皮全体がべたつき気味の人

皮脂が出やすい脂性肌の人には、スカルプ系シャンプーがおすすめです。スカルプ系シャンプーとは、髪のケアだけではなく、頭皮ケアができる成分が配合されているシャンプーです。しっとりタイプよりもさらさらタイプのスカルプ系シャンプーのほうが、すっきりとした洗い上がりを実現できるため、心地よい頭皮状態をキープできます。

また週に1~3回を目安に、炭酸クレンジングシャンプーを使用するのもいいでしょう。

 

頭皮全体が乾燥気味の人

皮脂や水分の量が少ない乾燥肌の人には、アミノ酸系シャンプーがおすすめです。アミノ酸系シャンプーとは、適度な洗浄力で頭皮や髪のうるおいを残して洗いあげる「アミノ酸系洗浄成分」を使用したシャンプーです。

さらに保湿成分がプラスされているしっとりタイプを選ぶと、頭皮の水分と油分のバランスが整いやすくなります。

 

おすすめシャンプー:シャンプー+

サロン専用シャンプーとして開発されたレゴリス シャンプーは、ラウロイルメチルアラニンNa、ラウロイルアスパラギン酸Naといった豊かな泡立ちと適度なすっきり感を両立したアミノ酸系洗浄成分を使用したシャンプーです。

頭皮の気になる汗皮脂によるべたつきをすっきりと落とし、うるおいを守りながら根元からふんわりと洗い上げます。

カンゾウ根エキス、ニンニク根エキス、ローマカミツレ花エキスなどの10種の植物エキスに加えて、頭皮をケアするアスタキサンチンが配合されており、スカルプケアもできるアイテムです。

前髪のべたつきが気になる人は、ぜひチェックしてみてくださいね。

べたつき解消!正しいシャンプーのやり方

  1. ブラシで頭皮汚れを掻き出す

  2. お湯(35〜40℃の間くらい)でしっかり流す

  3. シャンプーをつけ、泡立てる

  4. 泡がなくなるまで流す

  5. もう1度シャンプーをつけ洗う

  6. ぬめりがなくなるまで流す

頭皮の水分と油分のバランスを保ちつつ、汗や皮脂、汚れをしっかり落とすためには、シャンプー前にブラッシングをして汚れを浮かせることがポイントです。目の粗い頭皮用のブラシを使用するといいでしょう。

またシャンプーを付ける前に、35~40℃くらいの熱すぎないお湯でしっかり予洗いをします。この段階で皮脂やスタイリング剤を6割程度落とすイメージで丁寧に洗いましょう。

シャンプーは手のひらに広げて、泡立ててから髪と頭皮につけます。

頭皮をゴシゴシこするのではなく、指の腹でマッサージするように揉み込みながら洗うのがポイントです。

頭皮の汚れやべたつきが気になる場合は、洗いムラをなくすためにも、2回洗いするのがおすすめです。

前髪のべたつきを抑えるスタイリング方法

毎日の適切なシャンプーで、頭皮のべたつきはある程度改善できますが、それでも前髪はおでこの皮脂も付着しやすく、べたつきや濡れ感が気になりやすい場所です。そこでここからは、前髪のべたつきを抑えるスタイリングのコツを紹介します。

  1. スタイリング前に前髪の根元をしっかり濡らして、自然に落ちる位置でドライヤーを使って乾かす

  2. 前髪カーラーを頭皮に対して90度の角度で巻き込み、前髪の根元を立ち上げる

  3. カーラーは加温せず、5~10分ほど放置して自然にクセをつける

  4. スタイリング剤を髪全体になじませた後、手のひらに残った少量のスタイリング剤を前髪の毛先につける

ポイントは理想の前髪の立ち上がりよりも、さらにしっかり前髪を立ち上げておくことです。

前髪の根元からしっかりカーラーを挟み込み、しっかり立ち上がりを固定しましょう。スタイリング剤を付けるときは、前髪の根元にはつけず毛先だけになじませます。

髪全体になじませた後、手のひらに残った少量のスタイリング剤を指先で少しずつ毛先になじませると、べたつきを抑えながらツヤをプラスできます。

まとめ

前髪の印象は、ヘアスタイル全体に影響を与える重要ポイントです。べたつきが気にならないふんわりとした理想の前髪をキープしたい人は、べたつきの原因を理解したうえで、毎日のシャンプーケアを見直してみましょう。

頭皮の汗や皮脂、汚れをしっかり洗い流しながらも、頭皮の水分・油分のバランスを崩さないためには、頭皮状態に合わせたシャンプーを選ぶことが大切。脂性肌の人には、すっきり頭皮を洗い上げるスカルプ系シャンプーがおすすめです。また乾燥肌の人は、頭皮や髪にうるおいを残して洗い上げるアミノ酸系シャンプーを使ってみましょう。

毎朝の前髪スタイリングでは、カーラーなどを上手に使いながらしっかり根元を立ち上げるのが仕上がりキープの秘訣です。

ぜひあなたも理想の前髪セットのコツをつかんで、もっとおしゃれなスタイルを楽しみましょう!

この記事を書いた人

ライター:ナオ

化粧品メーカーで10年以上、スキンケアやヘアケア、メイクアイテムの企画や開発を担当していた美容ライター。日本化粧品検定1級の資格を保有。